夜叉は人を害する鬼神の半面、財宝神ともされ、仏法護持の神とも言われる。憤怒の形相から｢神の怒り｣と形容される。髪は海藻のものと付け毛のものがある。

悲しみに耐え忍ぶ能登の女の風情を表現し、｢泣き女｣とも呼ばれる。髪は地元でシゲと呼ばれる海藻と付け毛。

「爺面」と呼ばれているが、大きな鼻柱や下あごには意思の強さが感じられ、労働で鍛えた逞しさがにじむ。髪は馬の尻尾と苧麻。

固く結んだ口元に物言わぬ能登の漁師の頑固さがただよう。髪は苧麻。

地元では｢シゲ面｣と呼ばれ、シゲの髪が最もよく似合う。シゲは年に一度新しいものに付け替えるが、乾燥して切れやすいので、面をかぶる前には水で濡らす。

頬がそげ、苦悩に満ちた表情は、海で死んだ男の亡霊を思わせる。｢土左衛門｣とも呼ばれる。髪は馬の尻尾に付け毛。

痩せてやつれても、能登の風土に耐える男の悲しさがただよう。髪はシゲと付け毛。

｢仏｣の位置づけにあり、坊主だけに剃髪の態で、畏敬の中に親しみがただよう。頬かぶりに、インド僧の袈裟を表すオレンジ色の衣装を着ける。